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ゆがみ

2014年07月21日
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SM
 

 
小雨の中、車を走らせる。

フロントガラスを流れる雨粒が薄曇りの空に映って美しく光る。
風圧とバランスをとり、ワイパーの届かない部分に淀んだ雨粒は、
対照的に薄汚い。

妻の座るはずの助手席には小柄で妻よりも髪の長い君が。
その指先は若さをたたえ瑞々しく白い。
その指先は俺の深い場所に触れようとしている。

待ち合わせた大型書店の店内を並んで歩きながら、
散々並べたネガティブな話を、君は噛み締めるように聞いていた。
僅かに不安な表情で、ひとつひとつに小さく頷きながら。

「俺は君との関係に一般的な最終的責任がとれないんだよ?」
「どうあっても、別れが終着地になるんだよ?」
そう確認した時にだけ、君は瞳に力を込めて俺を見た。
「それでも、いいんです」

胸の奥の俺の歪みが膨らむ。

「じゃぁ、これから君を丁寧に汚してあげようね…」

君は目を細め、微笑み、小さな声でつぶやく。
「ペットにしてもらえるんですね…」
「君は俺の唯一のペットになるんだよ」

ホテルに向かう途中でペットショップに立ち寄り、君の首輪を買う。
それは小型犬用の可愛らしいものだったが、
一緒に購入したリードは細く重い金属製だ。


車内に流れるFMを消し、君に命じる。
「今、ショーツを脱いでごらん」
「え?」
突然の命令に動揺した君のリアクションは素直過ぎた。
「何か問題があるのかな?」
「…あの、もう、汚れているんです…」
「何が?」
「…その、ショーツが…」

君の歪みを見つけた気がする。
メールのやりとりをいくつも重ねたとはいえ、
初めて会った男に汚されようとしている君の歪んだ欲望に。

そして俺の欲望もまた歪みを増す。
「君はそんなにおとなしそうな顔で、何を考えているんだ?」
「…」
「君の本性はとてもイヤラシイね、そうだろう?」
「…」
「その身体を玩具にされたいのなら、今すぐショーツを脱いで」

君は顔をうつむかせ、スカートに手を入れた。
ホテルまであと5分足らず…。

rain.jpg



フロントガラスの水玉にまた気持ちが揺れる。
美しい水玉と汚れた水玉。

俺の性癖は、君の性癖は、歪んでいるのか?
ふたりの淫靡な衝動は、汚れた水玉のようにこの世の端っこに淀む。
そこに、美しさは微塵もないのか?

妻や家族を想う気持ちの美しさが、歪んでいないと誰が言い切れる?

ホテルに辿り着けば、俺は君を玩具にするだろう。
乳首をひねりつぶしたり、舌をしゃぶらせるだろう。
その美しい指先に唾液を吐きかけ、舐め取らせたり、
ヒドイ言葉を投げかけたりも、
精液を飲み干すように命じたりもするのだろう…。

助手席の君は既に頬が上気し、
自分の太ももをしきりと掌でさすっている。
その君の淫靡さは、俺にはとても美しく見える。
流れて光る雨粒のように。

そして俺には解らなくなる。

歪みとは汚れたものなのか?
そもそも、歪んでいるのか?
真っすぐなことの意味は?
純粋さとは?

俺や君の歪みは、本当は汚れてなんかいないのでは?

ホテルのパーキングに車を停める。
助手席の君と目が合う。
遠くを見るような眼差しが、ごまかすような微笑をたたえて揺れる。
その美しさに思考は止まる。

まだ手をつないだ事さえないふたりが、
ゆっくりとキスを交わし、互いの粘液を味わう…。



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憂
Posted by 憂
SM的世界で息抜きする
40代半ばの既婚者
家族が何よりの宝物
歪んだ性癖持ち
現在パートナー募集中…

福岡県北九州市在住
176cm 69kg 非喫煙者

Comments 4

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るな  

ふむ…。
るなはその終着点が
いやだったんだろうなぁ。
っておもいました。
ゆうさんのえっち。笑

2014/07/22 (Tue) 11:33

憂  

終着点はね…

>るなさん

こればっかりは揺るぎないんだよなぁ。
嫁さん1番で他の人を1番にはできないから…。

って、どっちにしろ君はそこまでMじゃあるまい。(笑)

2014/07/22 (Tue) 11:40

るな  

そゆとこがいい人なんだろなぁって思えるけど、なんせまだ若いので…。笑
そゆところを求めちゃうのかねぇ。
お子ちゃまだしね。

あぁ、そゆことか。笑

2014/07/22 (Tue) 12:44

憂  

そーゆこと

>るなさん

褒められてるのかどうかわかりません。(笑)

でも、コメントはとても嬉しい、ありがとう。

2014/07/22 (Tue) 13:34

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